熊本の地震について

熊本の地震に際してお亡くなりになられた方のご冥福をお祈りするとともに

被害にあわれた方にお見舞いを申し上げます。少しでも早い復旧を祈ります。

今回のような直下型地震は本当に予測が難しいということを改めて感じるとともに

日本中どこでも震度7クラスの地震が起こる可能性があるということを実感しました。

特に前震で震度7があり再度本震で震度7ということと余震も震度5や6が何回も

起こるということで建物の耐震にとっては非常に条件の悪い揺れ方をしていると思います。

通常の構造設計では一回の地震に対して耐えられるように計算していますが震度7で一度

構造的にダメージを受けた建物はかなり耐震性が落ちていますので2回目の震度7で潰れて

しまった建物が多かったということです。何回も震度7クラスが起こるとそれに耐えられる建物

を作るというのはかなり難しいと思います。現在の建物は地震の力に対してそれ以上の耐力

を持たせて力には力で対抗するという設計になっていますので想定以上の地震が来ると建物

が潰れる可能性が高いです。それに対して昔の木造建築は基礎と柱がつながっていないので

地震が起こっても建物は変形したり移動したりしますが倒壊しにくい構造になっていました。

究極の免震構造だと考えられます。さらに地震時に屋根の瓦も釘で止めていないので瓦が

飛んで建物の荷重が小さくなるので逆に地震力に強くなりますし、土壁や柱梁の仕口が免震

ダンパーのように粘り強い構造になっていますのでそれも地震に対して有効です。

この構造であれば想定以上の地震にも耐えられると思います。それが現在の木造では

基礎と柱を固定してしまったために逆に地震に弱い建物になってしまっていますし地震に

強くしようとすれば筋交いを増やし金物で補強しというように地震力と正面から戦わないと

いけなくなります。昔のような地震と戦わない構造を見直すことも必要ではないかと思います

が現在の建築基準法では基礎と建物は基本的につながないと違反となります。

紀州材フェアー

今日は泉南のイオンで行われている紀州材フェアーに木の家をつくる会で参加

してきました。和歌山県主催で紀州材の普及振興を目的にしている事業で

木の家をつくる会をはじめ紀州材で家づくりをしている事業者が4社参加

して今日(27日)と明日(28日)の2日間行われています。

会場では桧のチップや紀州材のグッズ等の無料プレゼントや紀州材の

積み木で遊べるコーナーなど子供さんが来ても遊べるスペースがあります。

今日は昼から多くの来客があり、新聞広告を見てわざわざ和歌山市内から

来ていただいた方など非常に熱心に紀州材での家づくりについてお話を聞いて

頂きました。明日の日曜日も開催していますので是非泉南のイオンにお越しください。12769567_1668206900106051_1377036438_n

庇の効果

最近の家は庇がなかったり、庇があっても40~50センチ程度

しか出ていないものが多いですが庇の効果をもっと見直して

ほしいと思います。基本的には庇は90センチ以上出したいものです。

それによって夏の日差しを遮ることが出来ます。また冬は庇があっても

太陽の角度が低いので十分光が入ってきます。また雨漏りも窓周りで

起こることが多いのですがそれも庇の効果で防ぐことができます。

他にも外壁の塗り替え工事は通常10年から15年ごとにしないと外壁材料が

劣化しますが庇がある場合は雨も日差しも当たりにくい為外壁の塗料の

劣化がかなり防げますので塗り替えの期間をもっと長くしても大丈夫です。

昔の家は外壁が土壁や杉板など耐久性のない素材でしたが庇が深く出ていたので

100年や200年もっています。

また庇があることによって外観に陰影がでて雰囲気が良くなるという効果

もあります。

私の設計では極力庇をつけるようにしてデザインもかっこよくなるように

考えています。ぜひ庇を見直してみてください。DSC_0067 のコピーカット熊取003

園部の家完成見学会 2日目

今日も朝から有功の家の完成見学会を行いました。

朝一から予約で来ていただいたお客様もあり、本日も

5組のお客様にお越しいただきました。

来場者数はものすごく多いわけではないのですが

皆さん熱心な方で木の家が非常に好きな方ばかりでしたので

話がはずみ2時間以上お話しさせて頂いたお客様もいらっしゃいました。

我々の木の家に対する考え方や施工方法をじっくりと聞いていただき

皆様納得されて帰られました。非常に充実した見学会になったと思います。

また1月17日に見学会を行います。その家は5年前に我々の会で建てさせて

頂いた家ですが5年間住んだ状態で見学会をさせて頂きます。木の家の使い

古した感じも味わっていただけると思います。ぜひご参加ください。

 

 

有功の家進捗状況3

有功の家は外構を残してほぼ完成しています。

外観はシンプルな箱で大きさの違う窓がアクセントになったモダンなデザインです。

すっきりとした雰囲気に仕上がっています。

12月12日(土)13日(日)にこの家の完成見学会を行いますので

是非皆さんお越しください。

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設計と施工の分離3

前田さんと藤井さんが設計と施工の分離について書いてくれていますが

設計者の立場でそれを補足します。

設計施工とうたっている工務店や住宅会社がよくありますが大切なのは

自社に設計専門の人が社員でいるのかということが大事でさらにその人が

住宅設計のプロであるかということが問題です。ただ単に図面を書いたり

確認申請をだすだけの人は住宅設計のプロとは呼べません。一般的には

設計施工をうたっている会社でも設計は外注で確認申請を出す業務のみ

依頼している場合が多いです。設計の人を社員で雇っている場合でも

経験の少ない若い人が図面を書いている事が多いです。設計の業界は

ベテランになると独立してしまうということも会社にベテランの設計者がいない

理由です。設計に関しては自分で開業している住宅設計のプロに任せる方が

良いと思います。開業している設計者はもちろん設計料は高いです。

しかし折角一生に一度の家づくりで設計をおろそかにしたために住み心地が

悪い家になってしまったら本末転倒です。

是非信頼のおける設計者との家づくりをお勧めします。