テーブル製作中

二年近く前に完成した家の方から、リビングのソファ-を買い替えたのですが、

今まで使っていたテ-ブルは、高さが少し低いし長さも短かったので、

お母さんの使い勝手の良い物が有ればと、既製品を色々探したらしいのですが、

当てはまる寸法の物が無かったらしく、何かいい物が無いですか?と相談が有りました。

前田さんと相談しながら、長さ110㎝×巾50㎝×高さ52㎝で、真ん中に物入れの

中段も作る事にしました。

何枚か原板を見てもらい、胡桃の木で加工をする事に決めて頂きました。

現在加工中で、木取りをした所です。

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昔からの紀州熊野材

和歌山の杉材は、江戸時代の昔から熊野材と言われ、

新宮から船で、生産された木材の87%が江戸に送られ、

当時は、天下一の良材と認められていました。

最初に熊野材の値段が決まり、それが基準となり他の

藩の木材の値段が決められていたほどです。

こんな良材が有るのに、地元和歌山ではあまり知れていません。

現在の家は、輸入材もしくは輸入材を集成加工された、

集成材で建てられているのが多いです。

国産材を使うとしても、少し値段の安い九州や四国の木を

使っている場合が多い様です。

九州や四国と違い、和歌山は急勾配の山が多く重機が

入らないので、伐採するのも搬出するのも人力で行うので

大変ですし、コストも掛かります。

急勾配なので水はけが良く、木の生長が遅くなります。

九州で約50年育った木と同じ太さになるのに、和歌山では

約80年かかります。

成長が遅い分、年輪が詰まった強い材になり、家の構造材に

使うのに最適と、昔から貴重な材と認められて来ました。

紀州熊野材の良さを、もっと知ってもらえる様に色々発信

して行ければと思います。

県庁での会議

昨日、和歌山県庁の林業振興課に行って来ました。

今年度最後の、「紀州材家づくりフェア」の会議でした。

今年最強の寒波による雪で、龍神と橋本市からの参加団体が、

来られませんでした。

 

2月27日【土】・28日【日】の両「イオンモールりんくう泉南」、

2Fイオンホールでの開催が決まりました。

 

又、「木の家をつくる会」独自で、「おうちバコ」と言う

段ボールを組み立てながら、家づくりを楽しんで体験してもらえる

催しを、行える事に成りました。

 

来年度も、県の予算が付く様です。例年は、秋に第一回目を

開催するのですが、半年も間が空いてしまうので、なるべく

早く(5月・6月頃)開催してもらえる様にお願いしました。

自然素材

最近、自然素材や無垢材を売りにしている家を、よく見かけます。
特にフローリングは、かなりの確率で採用される様に成って来ています。
無垢材には、保温効果や調質作用が有ります、ウレタン塗装をしてしまうと、
表面に幕を作るので、硬くなる分その効果が無くなってしまいます。
ですから私達は、木が息の出来る植物油から作られた、自然塗料を
使う様にしています。口にしても安全な塗料です。
外国材の丸太は、船で長い時間を掛けて日本に運ばれて来るのですが、
その間、生木を腐食やカビから守るために薬剤を使います。
又輸入丸太は、防虫処理が事務付けられています。
輸入材は、比較的値段が安いので、日本の家では多く使われているの
ですが、薬漬けの木材を選ぶのは、疑問を感じます。
コスト面の事も有るので、難しい所も有るのですが、
当会では自然乾燥の和歌山県産材【紀州熊野材】を使っています。
自然素材の良さは、自分自身の目や肌で触れて、その空間に
身を置いて感じとるのが、一番確かな方法だと思います。

来客

先日3時過ぎに会のショウルームの「和杢庵」に、来客が有りました。

11月に和歌山のイオンで行われた、和歌山県の

イベントに顔を出して頂いた方で、御坊市からのお客様でした。

少し前に、土地は取得していらっしゃる様で、

なるべく早く家を建てたい様でした。

前田さんと二人で、我々の想いは伝える事は出来たと思います。

依頼する所によっては、自分の住みたい家には成らないので、

見極めが必要だと思います。

終の棲家ですので、じっくりと考えて決断をして頂ければと思います。

改めて、正直な家づくりして行きたいと思いました。

設計と施工の分離2

前回前田さんが、設計と施工の分離の事を書いたのですが、

私も分けた方が良いと思います。

横浜のマンションの杭打ちの問題でも、設計者もきちんと

チェックしていれば防げたと思います。

一般戸建て住宅でも例外では無いと思います、基礎の配筋

検査【フック・かぶり厚・結束等】や、コンクリートの

品質検査等、家が完成するまでに、施主さんの代わりに

チェックする事柄は、山ほどあります。

自社で設計施工をすると、全ての業者では無いのですが、

どうしても施工側の都合の良い管理体制に、成ってしまう

傾向が有る様に感じます。

設計は施主さんの要望を聞いて、理想に近付ける様に図面を

書きます。又設計は施主さん側に立って、使用品・施工方法等

施工側と色々打ち合わせをします。

設計を誰にするのかは、自分の代弁者ですから、気心の合う

話しのしやすい人を選ぶのが良いと思います。

依頼主は、自分の命を担保【生命保険ですが】にして、

30~35年もの長いローンを組むのですから、作り手は

妥協をする様な仕事は出来ません。

「自分の家だったら」を考えながら、決まった予算の中、

より良い家づくりが出来ればと思います。